中華圏おためし放浪大陸編(9日+帰国後振り返り6)-金盾との攻防

お金の支払いまわりと並んで、今回ぜひとも現地で確かめたかったのが通信環境。実際上海・杭州・苏州あたりではどんな感じだったのか?というメモです。

初期に引っかかったところ

ネット環境が思った以上にややこしいので、とりあえずは写真なしでいきます。詳しいことは帰ってからかな?

このとき起こっていたのが、

(1) スマホは問題なくモバイル回線でつながるのにそのテザリング配下の端末はつながらない
(2) Chromebookでは宿のWi-Fiでもネットにつながったりつながらなかったりする

という症状。

(1)については、テザリングが成功したのが楽天モバイルのeSIMだけで、NomadのeSIMと空港で買った物理SIMではテザリングだと通信がまったくできませんでした。

これは今でも原因不明なんですが、1日たつと起こらなくなって、その後再発もしていません。全SIM問題なくテザリングできるようになりました。

(2)については、通信キャプチャとかで解析してみた結果、Chromebook上ではChromeブラウザだけがWi-Fi接続のDNS設定に従っていなくて(自動設定でも手打ちで設定しても効かない)、AndroidアプリやLinux環境では問題がないという挙動であることが判明。

ChromeOSのバグ?と思ったんですが、

設定 > プライバシーとセキュリティ > サイトのルックアップに安全な接続を使用する

この設定をOFFにしたら直りました。この「安全な接続」が金盾にブロックされていたみたいです。

これに気づいたのが日程の後半で、それまでChromebookではAndroidアプリのVivaldiを併用して回避したりしていました。

追記 2025-02-25

ChromeOS 133にすると、OFFにしていても症状が再発するようになりました。

ZeroTierでの金盾越え

今回楽天モバイルとNomadのeSIMを金盾の影響を受けない回線として用意していましたが、こちらは通信容量に制限があります。

なので宿のWi-Fi環境でも使える金盾越えのツールとして、

今回ZeroTierを使ったしくみを準備していましたが、かなりいい感じで機能してくれました。

LCCの重量制限回避のためにモバイルルータは持っていっていなかったので、

[端末]-(VPN)-[ZeroTier]-(VPN)-[家のルータ]–インターネット

こっちの構成で。各端末内のZeroTierアプリでVPN接続します。

今回の通信容量の大半を占めるFlickrへの全写真アップロードが旅先からできたのもこのしくみのおかげでした。

今は誰もやってない(?)マイナーな手段だから見逃されているんだと思うけど、今後目をつけられてだめになったらNomadのeSIMでやることになりそうです。

China Firewall Testの結果の解釈には要注意

China Firewall Testを使えば金盾でブロックされるサービスがわかるということでしたが、中国からサービス利用できるかどうかの判断にはそれほどあてにしてはいけないということがわかりました。

要因としてはいくつか考えられます。

(1) あるサイトを表示するのに、金盾ブロックされている別のサイトとの通信が必要な場合がある。

たとえば、Blueskyの公式Webクライアントのbsky.appはブロック対象だと出るのですが、非公式Webクライアントのtokimeki.blueはブロック対象ではないと出ます。

じゃあBlueskyはtokimeki.blue経由なら使えるかもと思ったんですが、現地の金盾配下の環境でtokimeki.blueのサイトは開きませんでした。

今ここで通信キャプチャをしてみると、tokimeki.blueを開くのにbsky.socialへの通信が必要で、たぶんこれが金盾を通らないんだと思います。China Firewall Testはそこまで見ていないんじゃないかと。

(2) サイト側で中国からのアクセスを止めているケースがある。

たとえばYahoo Mail(日本のYahoo!メールではなくアメリカの)はブロックされていないとの結果なのですが、現地でサイトを開こうとすると「このサービスは中国では提供していません」みたいなメッセージが出ます。

そのメッセージが金盾越しに読めているので、通信的にChina Firewall Testの結果は正しいのですが、だからといって使えるとは限らないという例です。

(3) China Firewall Testでは中国国内5地域での結果が出るけれど、ほかの地域でどうなのかがわからない。

これを言ってしまえばもともこもないのですが、この「中国国内5地域」に上海周辺が含まれていないので、今回の行き先がどうなっているかについてもともと何の情報もなかったと言えるのかも。

▼China Firewall TestではOKと出たのに金盾配下で使えなかったサービス

▼China Firewall TestでNGと出たのに金盾配下で使えたサービス

このパターンがあることにはびっくりしました。しかも超メジャーSNS。Gmailとかとちがってこの2サイトとも回線接続を切った状態だと何も表示されないし、過去の残像がキャッシュで見えているというわけでもないです。

上海周辺だけつながるという地域差ケースなんかな??

通信関係についてはもう少しあるので、もう1回続きます。

中華圏おためし放浪大陸編(9日+帰国後振り返り5)-中国ごはん

中国の料理といえば、日本の中華料理やさんで見かけるような料理のイメージが強かったんですが、実際にはもっとポップ寄りにも広がっていました。

お気に入りチェーン店

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今回一番お気に入りだったのは、鱼你在一起(お魚といっしょ?)というチェーン店。

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魚メインの火鍋のお店なんですが、これで33元(約700円)。そのままの値段で日本に来てほしい・・・

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鍋1つにつきごはん8杯まで自分で取っていいんですが、このごはんもおいしいです。

気になった中国ごはん

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あちこちで店舗を見かけて名前が気になっていたのが老娘舅。どういう意味??

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この平べったい麺はレトルト感があったんですが、予想外においしかったのがつけあわせの白いドリンク。核桃米露というクルミとお米が関係してそうな飲み物なのですが、老娘舅ってお米にこだわってるそうなので、麺よりごはんものを注文した方がよかったのかも。

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あと気になったのは蛙喔。

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キャラとして屋号に蛙がついているだけかと思ったら、ウシガエル料理のお店のようでした。

カエルは個人的には鶏肉の味だったので、ウシガエルも期待が持てるけれど、このお店を見つけたのが食後だったのでいったんキープ。

今度またいい時間帯に見かけたらチャレンジしてみたいんやけど、1人用メニューにウシガエル鍋あるんやろか?

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あと、食事スタイルとして気になったのは回転鍋(?)。鍋の具材が回転寿司のようなコンベアで席に回ってきます。

朝食の習慣

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中国では朝食をやっているローカル食堂がちらほらありました。ここは朝5時から開いているそうです。

どこかで一度行ってみようかとも思ったんですが、朝寒すぎて出かけられなくて断念(>_<)
前日のうちにコンビニやスーパーでパンと飲み物を買っておいて朝食にする毎日になりました。

中国の料理は脂っこくて、長く滞在するのはつらいという話を昔聞いたことがあったんですが、この感じだと全然問題なさそうです。

中華圏おためし放浪大陸編(9日+帰国後振り返り4)-お金の支払いまわり

中国現地でのお金の支払いまわりについて長らく心配していましたが、実際どうだったのかという話です。

万能すぎるWeChat Pay(微信支付)とAlipay(支付宝)

今回初日にATMで現金を下ろしていましたが、まったく使う機会はありませんでした。現地の方が現金を使っているところも1回も見ていません。

結局支払いのほぼすべてがWeChat PayとAlipayで済ませられてしまったわけですが、いわゆる「スーパーアプリ」ってこんなに便利なのかと実感。X(旧Twitter)はスーパーアプリ化を目指していると聞くけれど、Xかどうかはともかく世界標準のスーパーアプリってほしいなとは思いました。

★PayPayの支払い機能と何がちがうか?

たとえばコンビニで支払いをするとき、スマホに表示させたQRコードをレジのスキャナで読み取って支払いをするのですが、この使い方についてはPayPayと同じです。
(この使い方に関しては、AlipayよりWeChat Payの方が起動が速いので、WeChat Payを主に使っていました。)

少しちがうのがQRコードをスマホ側でスキャンするとき。

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たとえばこの自動販売機、タッチパネルで商品を選ぶとQRコードが表示されるので、それをアプリでスキャンして支払いをするのですが、そういえばこういう使い方ってPayPayではできないです。PayPayアプリでスキャンする場合って、金額を手打ちするパターンだけなので、QRコードに商品情報が含まれていないはず。

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あと、たとえばこのごはんやさんでの注文だと、AlipayでテーブルのQRコードを読み込むと、メニューが表示されてそこから注文と支払いができます。日本でもたまに見かけるけど、モバイルオーダー機能が組み込まれています。
(このお店はAlipay専用でしたが、逆にWeChat Payでないとというお店もあります。)

追記 2025-06-02
Alipayしか案内のないQRコードでもWeChat Payで読み込めました。どのQRコードもどっちでも読めるのかも?

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それと同じしくみで、ボタンもタッチパネルもない自販機が作れるというわけやね。

シェアサイクルのしくみもその一種と言えるかも。

★公共の交通機関にも乗れる

日本でもちらほら試験導入が始まっているようやけど、人々の様子を観察している限り中国では地下鉄やバスはQRコード乗車が一番メジャーです。完全に本番稼働しています。

Alipayアプリで地下鉄やバス用のQRコードを表示させて、改札機に読ませるというスタイルです。
(町や交通機関によっては、WeChat版があることもあるんですが、この機能に関してはAlipayの方が起動が速いのでAlipay使ってました。)

QRコードでの改札通過はこれまでもやったことがあったんですが、それはあくまで「すでに支払った切符を持っている証明」としてでした。

でも中国の地下鉄のQRコード切符で一歩踏み込んでいるのは、改札を入ったときには未払いかつ料金が確定していないというところ。

「照合してOKなら通す」だけじゃなくて、料金を算出するために「その人がどこから乗ったか」を中央で記録しておく必要があるので、システムがちょっとがんばっているはずです。

★スーパーアプリであるメリット

中国は監視社会なので、いろんなことに本人確認が必須です。

サービスのアカウントごとにパスポート写真のアップロードとかが必要になると、ただただめんどくさいんですが、サービスをスーパーアプリの配下にしておけば、スーパーアプリ本体側で事前に本人確認を済ませておけばいいだけなので、利用者にとって楽。支払い情報もしかり。

海外で通信容量に制限がある状況で、個別のアプリをダウンロードしなくていいのも旅行者としてはありがたいです。

宿関係

最初に「支払いのほぼすべてがWeChat PayとAlipayで済ませられてしまった」と書いたけれど、唯一ちがう払い方をしたのが宿代。

上海はBooking.com、杭州と苏州ではTrip.comで宿を取ったんですが、どちらもRevolut(Visaデビットカード)での事前支払いができました。

それぞれの宿でどんな支払い方法が使えるかについては、Booking.comでもTrip.comでも表示があるんですが、WeChat PayやAlipayで支払いができるかはTrip.comでしか出ません。

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たとえばこの宿ではVisaやMastercardだけでなくWeChat PayやAlipayも使えるようでしたが、Booking.comではその表示がありませんでした。

ちなみにふつうの国だとTrip.comよりBooking.comの方が掲載物件数が多くて、安い宿が見つかりやすいんですが、中国ではTrip.comの方がよかったです。中国の会社やからねー。

現金の可能性

今回はそこまでへんぴなところに行けなくて、地下鉄で行ける郊外ぎりぎりぐらいまでしか見られなかったけど、

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そういうところのお店でもQRコード決済に対応していました。

地下道の脇の露店とかにもだいたい決済用のQRコードが掲げられていて、ときどきそういうのもないお店があったんですが、本当にそこが現金のみの対応だったのかはわかりません。

地下鉄駅とかでATMは見かけたので、それなりに現金の需要はあるのかも?

今回100元(約2000円)紙幣を持ってても大きすぎて使うに使えないだろうと思って、宿で20元と10元の札にくずしてもらっていたんですが、

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現金が使える自販機でも1元と5元のコインしか入らず、これでも使うに使えませんでした。

今回現金を支払うことは一度もなかったんですが、1回だけ受け取ることがありました。

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ごはんやさんで特価で29.9元になっているメニューがあったんですが、どうもこれがシステム上は値引き前の39.9元で登録されてたらしく、QRコード決済で39.9元払って10元の現金をおつりで受け取りました。

追記 2025-03-21

中華圏おためし放浪大陸編(9日+帰国後振り返り3)-実はすごかった高德地图

中国でのGoogleマップの代用品としてよく紹介されているのが、

この2つ。「百度地图が一番メジャーで、高德地图もあるよ」ぐらいのものだと思っていたんですが、現地での利用はほぼ高德地图一択でした。

Googleマップは中国でどう使えないか?

まず、外国人用SIMなどでネットワーク制限がない場合だったら、Googleマップは中国で使い物になるか?というとやっぱりいまいち。

緯度経度で場所指定すると、百度地图や高德地图と比べて500mほど位置がずれるという問題を出発前に観測していましたが、現地で現在地がずれて表示されるようなことはありませんでした。ここは問題なし。

では何がいまいちかというと、たとえば地下鉄関係。駅の情報がほぼないです。

ホテルや飲食店が載ってないとかだったら、自分で追加すればいいんですが、公共の交通機関はユーザーには追加ができないので手が出ません。

あと、地下鉄内での位置の検知もしません。百度地图や高德地图だと、駅のホームにあるビーコン情報を読み取っているとかなのか、直近停車した駅が現在地として表示されます。でもGoogleマップだと、地下に下りる直前の位置にずっといるかのようになります。

高德地图のすごさ

現地でとりあえず高德地图を使うようになったのは、Googleマップと同じくアプリ上で地名のコピーができたから。

旅先でのリアルタイムメモをDaybookに記録するときに助かるんです。

で、高德地图のすごさに気がついたのが杭州でバスに乗ったとき。

まず、系統ごとにバスの現在地を見ることができます。

日本だとバス会社が個別にやっていたりはするけれど、地図アプリで統一的に見られるようにしてくれてるのはありがたいです。

そしてバスに乗ると、運転しているのとかん違いされて(?)車モードになるんですが、信号の残り秒数とかが表示されるんです。実際の信号と比べてもちゃんと正しいです。

情報がちゃんと中央集権で管理できているからこそできることなんやろなあ。

ここまで情報管理をしているのは、自動運転車ばかりの世の中に移行することも見据えてるからなんかな。交通量に応じてAIで信号制御するとか。

めっちゃローテク管理してそうな千葉県とはちがって。

逆に、Googleマップにあって高德地图にも採用してほしい機能は、ブログなんかへの埋め込み機能。オフライン機能とストリートビューもないけど、このへんは百度地图にあるのでまあいいかな。

追記 2025-04-23
オフライン機能については、一度表示したことがあるエリアはキャッシュに残ってオフライン表示できたりはします。

中華圏おためし放浪大陸編(9日+帰国後振り返り2)-苏州地下鉄からの上海浦東国際空港

最終日(2024.12.20)の話です。
交通機関関連メモです。

苏州上海連絡地下鉄

最終日は苏州から上海に地下鉄で移動したと書いていましたが、その所要時間や乗り換えについてメモしておきます。地図アプリで公共交通機関でのルート検索しても、地下鉄じゃない鉄道ルートしかなぜか出ないので。

苏州の町の中心地あたりの察院场站から、苏州地下鉄と上海地下鉄のつなぎ目の花桥站までは、1時間43分。途中路線図上、唯亭站というところで何かの切れ目があるような描かれ方がしてあるんですが、ここで特に乗り換えとかはありませんでした。

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花桥站では改札の出入りを伴う乗り換えがあります。改札を出るのに、苏州地下鉄のQRコードを使い、次の改札に入るのに上海地下鉄のQRコードを使うといったぐあい。苏州地下鉄側(察院场-花桥)の運賃は10元(約200円)でした。

花桥站から(空港路線の)地下鉄2号線への乗り換えの江苏路站までは1時間4分。

江苏路站から空港最寄りの浦东1号2号航站までは1時間17分。

途中下車とかを抜いて単純に足し合わせると、4時間ちょっとで空港に着きました。

上海空港での手続き

行きのSPRING JAPANでは、成田空港のチェックインカウンター列の入口あたりで持ち込み手荷物の計量がありましたが、上海側ではどこにも計量はありませんでした。

入国時のイミグレは、ほぼ誰も並んでいない外国人専用窓口が使えたので短時間で通過できたんですが、出国時は全国籍共通窓口しかなくて15分ほど並びました。

あと、入国時は指紋と顔写真の登録があったんですが、出国時には顔写真の照合だけ。何も聞かれませんでした。